バブアーの代名詞ともいえるワックスドジャケット。高い防水性、耐久性を兼ね備え、高品質として評価されています。とはいえ、長年の使用や摩擦でワックスが抜け、機能が低下していくことがあります。そこで重要なのがメンテナンス。ジャケットが持つ機能を効果的に発揮するための日頃のお手入れ方法や、その機能を購入時の状態に近づけるセルフリプルーフについてご紹介します。
実はワックスドジャケットには、「8オンス」のヘビーウェイト、「6オンス」のミディアムウェイト、「4オンス」のライトウェイトと、3種類のワックスドコットンの厚さが採用されています。それぞれの生地が持つ特徴を見ていきましょう。
ワックスドジャケットの中では最も厚い生地で、飛び抜けた強度を誇り防寒性も抜群で荒天候に対応してくれます。「インターナショナルジャケット」などのモデルに用いられています。
高い防水性はそのままに全天候向きで動きやすく、悪条件や激しい使用にも耐える厚さ。街着として普段使いはもちろん、ロングスパンで活躍してくれます。「ビデイル」「ビューフォート」などのモデルに用いられています。
2018年よりスタートしたシリーズで、6オンスと比べると約30%も軽量。ワックスドコットンでありながら軽快に着こなせ、春先に重宝します。「ロイストン」「サンダーワックス」「オーレルワックス」などのモデルに用いられています。
ワックスドジャケットには防水オイルが施されているため、お湯や洗剤を使用してしまうとその防水オイルが抜けてしまいます。洗濯機の使用やドライクリーニングといった従来の方法も不可。そこで行うメンテナンスとしては、まず汚れやホコリをブラシでしっかりと払い落とします。次に、水を含ませたスポンジなどで軽く表面を拭き取り、最後は暖かくて風通しのよいスペースで、ジャケットを広げて自然乾燥させましょう。
高い防水性と耐久性を備えるワックスドジャケットですが、長年の使用や摩擦でオイルが抜け機能が低下していきます。そこで必要となるのがリプルーフ。バブアーの専用ワックスを使えば、ご自宅でもケアすることができるのです。その方法をご紹介します。
①
ジャケットをきれいに広げ、ブラッシングと、水を含ませたスポンジで汚れやホコリを落とします。
②
しっかりと乾かしたあと、専用ワックスを布やスポンジにとり、ジャケットをドライヤーなどで温めながら全体に素早くなじませていきます。(※事前に専用ワックスを湯煎してください)
③
ムラがでないように塗り込んだワックスを均等に伸ばしていきます。肘や裾などは特にオイルが抜けやすい部分なので、細部までくまなく施しましょう。
④
あとはジャケットを広げて自然乾燥させましょう。
ジャケットの品質を維持するために、定期的なリプルーフをおすすめします。自分でリプルーフすることで、よりジャケットへの愛着も増すことでしょう。
Photo:Shoichi Muramoto Edit & Text:Shota Ito